1kire00053jp-1

SODクリエイトからリリースされた香椎佳穂さんのデビュー作である。

但し、タイトルを見ても解るように新人らしい緊張感や羞恥心などの特質、即ち初々しさなどは

皆無であり、当然のことながら「初脱ぎ」などのデビュー作特有のシーンなども用意されていない。

冒頭、インタビューから始まっており、前述した経験人数の多さやらの設定、また秘書などの

捏造プロフィールに沿っての質疑応答があるが、深堀することなく、あくまでもインタビューと

しての体裁を担保する程度のものである事から、女優のアイデンティティを伺い知る事は出来ないが、

多くのアホ監督が設定をうまく料理できてない事を鑑みれば、インタビューを簡易にした事で

興覚めせずに済んだだけマシであろう。

ただ、このインタビューに端を発して、本作の品質の悪さが露呈しているのは興が冷めるものであり、

具体的を上げれば、インタビューにおいて女優は10人程セフレがいるが、ここ1か月は撮影の為に、

セックスはおろかオナニーまで自制していると述べているのに対し、初セックスでの男優との会話の

中では、半年ほど抱かれていない、オナニーを一昨日したなどと述べており、女優の発言に

一貫性もなければ、整合性もなく、例え、そうであっても編集でいかようにも出来るものを

このような不完全な形で発売するとは、所詮SODと言ったところか。

また、このインタビューは基本的にテロップで行われているにも関わらず、女優が登場時に

監督が普通に声を出して挨拶しており、更に言えば、この後に用意されている初セックスパートの

冒頭でも言葉短めではあるが、不要な事を呟いている事を鑑みれば、これまた整合性も

一貫性もない演出であり、監督のアホさ加減が露呈していると言っても過言ではないだろう。

ただ、この監督、この2か所以外は一切、存在を消して裏方に徹しているのは評価できよう。

そして、本作は、冒頭に述べた様に新人らしい初々しさを演出する意図はもともと無い事から

初脱ぎなどは省かれているが、AVではデフォとなっているフェラ抜き、そしてオナニーや

おもちゃ責めなどのプレイパートも用意せずに、セックスのみ3パート構成となっている事や

複数プレイは含まれているもののラストに用意せずに、クライマックスたる最後のパートには

シングル戦を持ってきているのは、評価に値するのではないか。


以下に各パートの概要を記す。

最初のパートは、初セックスである。

男優は森林原人が担当しており、女優は体を弄られるとベロキスされ、愛撫されながら脱がされ、

膣を開かれてアナル共々晒され、手マン、クンニされて早々と3回の絶頂を見せ、フェラをすると

指示されてペニスを咥えながらオナニーをするシーンもあり、ペニスを挿入されるとファックされて

喘ぎ悶えて感じまくって7回の絶頂を見せると最後は尻に射精されている。


2番目のパートは、3Pである。

男優の名前はよくわからないが、ロートルと若手のコンビが担当していた。ただ無名に近い三下

である事から前戯での絶頂が皆無などイマイチ見応えのないプレイであったことは併記しておく。

複数プレイである事を別とすれば、初セックスに対しての新機軸は、Wフェラがあるくらいのもので

あった。尚、ファックシーンでは女優が性的パフォーマンスを上げてくれたおかげで、

絶頂回数が18回と十二分に使用に耐えるレベルまで持ってきてくれたのは重畳である。

射精に関しては、初セックスとは部位に差別化が施されており、胸と顔となっており、顔射時には、

女優自らの意思で精液を口で受けており、尚、お掃除フェラは前パートから行わている。


ラストパートは、セックスである。

男優には浅野あたるが起用されているが、クライマックスたる最終プレイにこいつを起用する

センスはないと言わざるを得ないし、3Pプレイでも男優の選別が疎かにされていた事を鑑みれば、

この監督にキャスティングのセンスは皆無と言ってよい。ともあれ、男優が無能である事から

最後の用意された、本来商品の〆となる重要なパートが、本作で最も品質の悪いものとなったのは

最悪であるし、それらの責は全て監督に帰すところであろう。

それはともかく、他のパートとの差別化として前戯での焦らし責めが見て取れるが、

この結果として前戯での絶頂は皆無となっている事は、演出のミスと言って過言でない。

また、女優にはM属性を与えたプレイとなっているが、軽いスパンキング程度のもので、

まったく小道具的な意味合いもなく、更に言葉責めはクレバーな男優が行って初めて意味を持つが、

浅野あたるでは視聴者が不快に感じるだけであり、あまつさえ、途中で男優が敬語を喋ると言う

本末転倒以下のアホ過ぎる事をやらかしている。

尚、ファックシーンでの絶頂は9回と悪いものではなかったが、ここまで散々述べた様に、

監督の演出、及びプロとは思えないていたらくの無能男優のせいで本当に程度の悪いプレイであった。



女優は、香椎佳穂さん。

新人らしい初々しさが一切演出されない作風であるが故に、とは言え、代わりに何か特別な

コンセプトがあるかと言えば何も無い訳で、即ち、本作特有とも言える特徴的なものがない事から

客観的に見れば有象無象の普通のエロビデオとの違いはない。

しかしながら、デビュー作でのデフォ演出である緊張感とか羞恥心が、女優の性的ポテンシャルに

制限をかけていない事から、初セックスから出し惜しみなくエロいプレイを行い、

その性的スペックも高いもので、敏感な反応を見せて喘ぎ悶えて感じまくり、

全身を硬直させるとビクビクと波打たせて絶頂すると言う高い性的パフォーマンスを発揮しており、

デビュー作には珍しく使用に値するカラミを見せてくれたのは、ありがたい事であろう。


結果的に、抜ける作品である。








再生紙を使用しています。